UFO開発プロジェクトのその後
詳しい経緯はこうだーー
極秘のUFO開発プロジェクトを進めていた米空軍は、反重力装置の研究開発の過程で、偶然、異次元とアクセスする方法を発見していたのだ。
UFOブームが下火になりつつある状況も相まって、軍上層部は次世代軍用ロジスティックシステムの研究開発プロジェクトへの方向転換を決定⋯⋯
開発コードネームとしてDOCODEMO-DOORが付与された。
エリア51とキャンプ・デービットの二地点間を結ぶ実験が密かに繰り返されていたのだが⋯⋯将来的には、月面へ対向地点用のスターゲートを運搬、配置することで、月を丸ごと頂く算段も画策されていた。
スターゲートさえ設置してしまえば、後は地球から人員や物資を送り放題、月から資源を取り放題となる。
しかし⋯⋯
偶然は偶然を呼ぶものだ。
まさか、この世とあの世の中間世界、異世界(デスタウン)に繫がるとは想像だにされていなかったのだ。
異世界側の国、ガトー公国の首都にあったウィルクス大学では、霊道を技術的に開閉するシステムの研究開発が行われていたのだ。
そんな訳で、ある日。
米エネルギー省の上席研究員であったリチャード・ボイラン博士が率いる研究開発チームが作った装置と⋯⋯
ガトー公国のウィルクス大学のトゥルパブロ・グアンティナ博士が率いる研究開発チームが作った装置が⋯⋯
異次元空間で偶然干渉、地球とデスタウンが繋がってしまったのだ。
こうしてガトー公国と米国の交流が始まった。
だが⋯⋯
米国のUFO開発プロジェクトは、他国の諜報機関も認知しており、当時、敵対国であったソ連も同様の研究を進めていた。
ヘソ・ライト博士は椅子に縛り付けられたままの状態だった。
無音響室のような⋯⋯
窓一つない薄暗いスペースの中央にいることだけは把握できた。周囲の壁際に幾人かの人の気配を感じる。聞き慣れない言葉を話していた。
最初は目がかすんでよく見えていなかったのだが⋯
視界がくっきりして来ると、目の前にスターゲートと似たような装置が置かれていることに気づいた。米国のものより小振りで、装置を縁取る輪の部分にはキリル文字のようなものがあしらわれていた。
そして、装置の前に一人の男が静かに歩み寄り、博士の方を向いて立つ⋯⋯
「добро пожаловать(ようこそ)、ヘソ・ライト博士」
つづく